米づくりの流れ

京丹後森本アグリの米づくり
年間スケジュール

京丹後森本アグリでは、移植栽培と直播栽培などによる作期分散を行っています。

3月

直播栽培用種子の鉄コーティング作業

鉄コーティング湛水直播とは、鉄粉でコーティングして重くした種子を直接田んぼに播種する栽培方法で、労働時間の短縮や生産コストの低減ができます。

鉄の皮膜が硬いため、スズメの食害を防いだり、種子の比重が大きくなるため、浮き苗になりづらかったりするメリットがあります。

鉄コーティング作業

鉄コーティング作業

4月

移植栽培用種子の温湯消毒

移植栽培用種子を温湯消毒します。温湯消毒とは、農薬を使わない消毒技術です。60℃の温湯に10分間浸漬処理をすることで、種子伝染性の病害虫を防除することができます。処理後はすぐ冷水で冷却します。

温湯消毒は、温度と時間を正確に守ることが大切です。

温湯消毒

温湯消毒

育苗箱に種をまき苗を育てる

育苗箱に種をまいて健康な苗を育てます。京丹後森本アグリでは「プール育苗」も行っています。プール育苗とは、ハウス内にビニール等で簡易なプールをつくり、そこに育苗箱を並べ水を張って栽培する方法です。

おいしいお米をつくるためには、健康な苗を育てることが大切です。ハウスの環境を整え水の管理をしながら、生長を見守ります。

苗の種まき用機械

畦塗り

頑丈な畦を作るため、畦塗り作業を行います。また、米づくりに欠かせない水の確保のための水路掃除も、森本地区の人々と一緒に行います。

人手がいる作業は、森本地区みんなで一緒に取り組みます。

畦塗り作業

水路掃除作業

5月

耕耘・代かき

田を耕して水を張ったら、田んぼを均平にならし、苗を植えやすくするため、代かきを行います。

広大な田んぼで作業がしやすいよう、丁寧に代かきを行います。

代かき作業

田植え(直播・移植)

直播栽培用に鉄コーティングした種子は、直播栽培用田植機で直接田んぼにまいていきます。育てた苗も、田植機で植えていきます。

作期分散で効率よく田植え作業を進めていきます。

直播栽培用鉄コーティング種子

直播栽培用田植え機

直播栽培田植え作業

移植栽培田植え作業

6月

草刈り・水の管理

カメムシなどの発生を抑え、病気などから守るため、畦の草刈りを行います。病害虫が発生したときは、必要最低限に抑えて農薬を散布します。稲刈りまで、水の管理もしっかり行います。

畦の草刈りをすることで、カメムシの発生を抑えることができます。

森本環境向上組合による畦の草刈り作業

溝切り・中干し

溝切りは、中干し以降の入排水管理を速やかに行うため、田んぼに溝を切る作業です。中干しとは、土の中のガスを抜き、空気中の酸素を土の中に取り入れるため、10日間程度田んぼの水を抜き乾かす作業です。

中干しをすることで、根が強い元気な稲に成長します。また、田面が固まり、秋の収穫作業が行いやすくなります。

中干しのための溝切作業

7〜8月

出穂・開花

稲の穂が出ることを出穂といいます。出穂後は、気温や田んぼに応じた水管理を毎日行います。

天候を見ながら作業をします。稲の花が咲いているときは田んぼには入りません。

稲の花が咲きました

9月

落水・稲刈り

稲刈りの5〜7日前を目安に、田んぼの水をぬき、稲穂の状態を見極め刈り取ります。稲の刈り取り時期を見極めることが大切です。

作期分散を行っていますので、主食用米、加工用米、飼料用米を効率よく順番に刈り取ることができます。

稲刈り作業

稲刈り作業

10〜2月

土壌づくり

来年の春に向けての土壌つくり。

主食用の一部の田んぼで、冬場の田んぼに水をためる「冬期湛水」を行っています。

秋起こし

秋の土壌改良剤散布